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2007年01月31日

ソニーのゲーム分野苦戦・・・というかもう駄目でしょ

ソニーの2006年第3四半期(10月〜12月)の連結決算発表(PDF)されたそうだ。その事についてITmediaでも記事になっているが非常に面白い。

まずゲーム部門が542億円の営業赤字である事実、これは678億円の営業黒字だった前年同期比だとマイナス1220億円である。もちろん高級なレストランこと「PS3」の投入によるモノで仕方ない部分はあろう。ただ折角映画部門は262億円、金融部門は255億円のそれぞれ営業黒字を出しているのにも関わらずその両者の利益をゲーム部門だけで完全に食いつぶしている。それでも今後V字回復して莫大な黒字を生み出すのなら致し方ないとは思うが・・・はたしてどうだろうか。

今後ソニーゲーム部門の主力商品は間違いなくPS3だろう。そのPS3はこちらの資料(PDF)によると発売直後であるこの第3四半期での生産出荷台数は国内で81万台である。以前もお伝えした通り国内販売台数は約46万台であるので消化率は約57%というところだ。第3四半期・・・よーするに新発売から1ヶ月半しか経ってないのに第3四半期だけで既に市場在庫は35万台も存在する事になる。

さらにPSPはもっと悲惨で、北米での生産出荷台数ですらたった1万台なのだ。前期である第2四半期(2006年7〜9月)には200万台の生産出荷をしているのに、だ。これはどういう事かと言えば売れ残って余ってるから流石に生産出荷すら出来なかったという事が容易に推測出来る。

まぁそれでも現状がこういう状態なだけで、舵取りさえしっかりしていれば・・・とは思えるのだがそこも不安なのがソニー。実際記事の中でも・・・

 生産出荷台数とは工場から出荷された数で、実際の販売数ではない。任天堂と同様に販売台数を公表するべきではという指摘もあるが、同社の大根田伸行CFOは「生産出荷台数で発表しているのは、数をアキュレート(正確)に把握できるから」と説明した。
(中略)
 大根田CFOは「生産出荷だとアキュレートな数字がとらえられる。セルスルーだと調査によって数字が変わってしまう」と生産出荷で開示するメリットを説明。今後販売台数べースでの発表を行うかについては「お約束できない」とした。
(中略)
 PSPのてこ入れ策としては「いくつかの案を検討している。PSPをあきらめるつもりはない」(大根田CFO)とした。また「PSPの72%減は生産出荷台数ベースで販売ではない。特に欧米では好調に売れている」と湯原隆男SVPがコメントした。

都合の良い時は生産出荷台数、都合の悪い時は販売台数って使い分けしてるようじゃぁおしまいですよ。そしてこの一連の流れを見れば容易に察しがつくのですがソニーもほぼ正確な販売台数を把握しているわけですよ。

これは私の経験上の話なのですが、かつて在籍していた某中堅ゲームソフトメーカーですら自社の新作タイトルが発売された直後は小売店にFAXで販売数調査してましたよ。同じ日に発売された、自社タイトルを含めたいくつかのタイトルの販売数を書いたFAXを送り、そこに数を記入してもらって返送してもらうという具合でした(協力してくれている店舗には新作リリースや販促品の送付等のお礼)

そんな中堅ソフト会社レベルでもそこまでやってたわけですし、また当時、懇意にしていたセガの中の人からはセガが独自に調査していた販売実績調査の結果を見せて貰った事もあります。当時のセガはまだハードメーカーだった頃なので当然ハードメーカーならやっていて当然ですし、またその調査は某社のそれとは比べ物にならないほど詳細なモノでした。

当時のセガですらそうなのですから自前の流通まで持っているソニーが販売台数を把握してないわけが無いですし、仮に把握してないとすれば間抜けもいい所です。それでも生産出荷台数で誤魔化してるうちはPS3の惨状を打破出来るとは思えないんですけどねぇ。

第4四半期にはどんな言い訳が待っているのか、今から楽しみではありますが(笑)

投稿者 akindoh : 2007年01月31日 13:30




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コメント

営業利益という数字に関しては、PS3は原価割れ販売しているらしいので売れただけ赤くなるはず。
なので気にしてもはじまらない数字な気がします。

それよりも「生産出荷台数 - 出荷台数」が在庫になるはずで、ここに含み損があるのかな、と。
こんな商品の場合、どうやって資産計上するんでしょうね。生産した時点で損金計上??
akindohさん、その辺ご存じないですか?

投稿者 やながしわ : 2007年01月31日 19:02

「含み損」ってのは、既に資産計上されたものの資産価値が減ることを言うので今の場合関係無いですね。原価割れであろうと無かろうと、売れなければ原材料費を含む製造コストが全額損金扱い、いくらかでも売れればその分の収益が計上出来るので、差し引きで赤字幅が減少することになります。「原価割れ販売」なので「売れただけ赤」が増える、ってのはちょっと間違ってますよ。

投稿者 OOPer : 2007年02月01日 00:28

確かに原価割れしている以上、どうやってもアカになるのは当然なので
気にしても仕方が無いと言えば仕方が無いですが、このままいつまでもアカのまま
という訳にも行かないだろうし、どうするんだろうな、と。

あと会計処理関係は分からないので何とも言えないのですが
確かPSの場合は一部一般流通(玩具流通など)も使っているので
出荷台数になれば売り上げに計上され
ていると思います。

問題はグループ内移動しかしていない生産出荷台数なんですよねぇ(笑)
グループ全体としてはどういう計上の仕方なのか、ちょっと調べてみようかなぁ・・・

投稿者 akindoh : 2007年02月01日 00:45

あ・・そうですね、なんかBLとごちゃまぜでした>OOPerさん
そうか、これで次の四半期に生産止めて在庫さばけば営業利益だけはV字回復したみたいに見えるわけですね。

投稿者 やながしわ : 2007年02月01日 03:24

>そうか、これで次の四半期に生産止めて在庫さばけば

でも第4四半期までに全世界600万台の生産出荷を目標に掲げてるから
それはクタタンが生きてる限りありえないんじゃ?(笑)

投稿者 akindoh : 2007年02月01日 09:05

PSP、今期(年間)1200万台なんて無茶な目標を立てたもんだから、前期(第2Qまで)で無理に600万台「生産出荷」しちゃった結果が第3Qの「1万台」ですよね。無理に数値目標にこだわらずに「売れる数だけ作る」ことにしていれば、採算ラインは確保してるはずなんだから、利益に寄与したはずなんですが。PS3も今の情勢で600万台も「生産出荷」しちゃった日には、四半期で在庫がはけるかどうか怪しいかもですよ。来年の今頃はPS3にソニー以外のロゴが付いてバッタ屋に並んでいるかも…。

投稿者 OOPer : 2007年02月01日 21:07

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